2020年に入り、ネット犯罪の件数が急増しています。これは新型コロナウイルスで不景気になったことが、影響しているのでしょうか。副業詐欺をはじめ、さまざまな詐欺に騙されれる人が増えています。
本記事では、危険な「副業詐欺」の実態を、資金調達編集部「お金の専門家」のTommyが徹底解説します。
危険な副業の見分け方
副業には、安全な副業もあれば、中には危険な副業もあります。
危険な副業は、アナタを騙すもの。またアナタが他人を騙す副業の二種類があります。
【危険な副業】
- アナタが騙される
- アナタが他人を騙す
合法か違法かという以前に、どちらも絶対に関わってはいけない仕事なのは、間違いありません。
最近ではマスクの転売が禁止され、マスクの転売業者が逮捕されましたが、2020年内には「転売規制を止める」との意見もあり、何が合法で何が違法なのか線引きが難しい副業(仕事)もあります。
分かりやいところで例えると、盗品を売ることは明らかな違法行為です。
また、国の法律に背く仕事は「違法」となり(マスク転売のように)発覚すれば逮捕につながります。
このほか、正式なルートで仕入れた品であっても、それが偽物(例:ブランド品など)であれば違法です。
このように、法に抵触するようなビジネスは誰から見ても「危険な副業」といえますし、関わってはいけない仕事です。
しかし(仕事の)中には、判断に困るケースもあります。
実際には違法性はなくとも、状況に応じ(例:マスク転売のように)罰則を受ける可能性が高い仕事があります。
2020年は新型コロナウイルスの影響もあり、法律や制度の改正が続きそうです。
ビジネスを展開される方は、常にニュースを確認し、少しでも違法(グレーゾーンにある)仕事は避けるようにしましょう。
危険な副業の特徴
前項でも取り上げましたが、おすすめしない副業の一つに「転売ビジネス」があります。
マスクを除き、転売自体は違法ではありません。
そもそも転売とは「一度発売された商品を別ルートで販売する」ことで、製造元から新品を仕入れて売ることではありません。

例えば、自分や家族が使用したものを売るのであれば「安全な副業」ですし、古物商などの許可も不要です。
また、自身のコレクションをオークションなどで売るのも問題はありません。
ではなぜ「転売」はおすすめしない副業なのかというと…状況によっては「危険な副業」になる可能性があるからです。
次項からは、危険な転売の例を3つ紹介します。
危険な副業① チケットの転売
違法とみなされる「転売」のひとつに、チケット転売があります。
みなさんもコンサート会場などに足を運んだ際、ダフ屋と呼ばれるチケットの転売屋が立っているのを見たことがあるでしょう。
実際、人気の高いイベントやコンサートのチケットは手に入りにくいものです。
このため、多少値段が上がっても、転売やから購入する人は多いです(例:チケットの転売サイト、オークション、メルカリなどで実際に販売されています)
しかし、チケットの転売は「チケット不正転売禁止法」で違法と定められている「危険な副業」です。
「特定興行入場券の不正転売の禁止等による興行入場券の適正な流通の確保に関する法律」(略称チケット不正転売禁止法)が平成30年12月14日に平成30年法律第103号として公布され,令和元年6月14日から施行されました。
「チケット不正転売禁止法」は2019年6月に施行された新しい法律で、条文は文化庁公式サイトにて確認できます。
参考リンク:チケット不正転売禁止法(文化庁)
こうしたチケットの不正転売はもちろん、転売目的で手に入れることも罰則の対象です。
違法性が認められれば「1年以下の懲役か100万円以下の罰金」または両方が科せられます。
危険な副業② 中古品を無許可で転売
他から仕入れた中古品を、無許可で転売するのは違法です。
記事の前半で説明したように、自分や家族が使ったものを売るのに「古物商許可証」は必要ありません。
しかし、仕入れた中古品の販売には「古物商許可証」が必要であり、中古品販売のルールは古物営業法によって定められています。
古物商(こぶつしょう)は、古物営業法に規定される古物を業として売買または交換する業者・個人のことである。
なお、古物をレンタル、リース等する場合であっても、顧客に貸与し、または顧客から返還を受けることが同法の「交換」に該当し、古物商に該当する。(後述の「古物」ではない物品を仕入れてそれをレンタル等する業態は古物商に該当しない。)
扱うものによって、中古自動車や中古パソコンなどの販売・レンタル店や「金券ショップ」「リサイクルショップ」「リユースショップ」などといわれるものがある。盗品の売買または交換を捜査・検査するために、営業所を管轄する都道府県公安委員会(窓口は警察署。生活安全部が担当する)の許可が必要になる。従って、中古車販売・リース店や、リースの終了(リースアップという)した中古パソコンや計測機器などを販売・転リースするリース会社などは、古物商の許可を得ている。
参考文献:古物商(Wikipedia)
実際に、リサイクルショップや骨董品店などはすべて「古物商許可証」を取得して営業しています。
ネットオークションやメルカリでは、誰でも気軽に転売が始められるせいか、「古物商許可証」について知識がない人は多いです。
しかし、仕入れをして転売をする場合には「古物商許可証」を取らないと逮捕される可能性があります。
せどりなど転売を副業にする方は必ず、管轄の警察署で「古物商許可証」を取得してください。
危険な副業③ 衛生マスクの転売
稼げる転売ヤーは、これから「どのような物が売れるか」見抜く目を持っています。
しかし、売れる物なら何でも転売していいわけではありません。
2020年に入ってから、衛生マスクなどの転売は違法として扱われています。
これは、中国の武漢市から広まった新型コロナウイルスの蔓延により、衛生マスクが品薄になったことが理由です。

マスクのほかにも、アルコール消毒製品の転売も法律によって禁止されています。
実際に2020年の春〜夏には、転売目的でマスクやアルコール製品を大量に買い占める人が増え、通常通りに品物が流通せず、必要な時に(必要な人が)買えないという事態が発生しました。
しかも、買い占めた衛生マスクの多くは高額で転売され、大きな社会問題に発展しました。
消毒液やマスク以外にも、多くの人が必要として緊急性が高い物を買い占めて転売することは止めましょう。
人に迷惑を掛けて稼ぐことに、違法性はなくとも「モラルの欠如」で周りから呆れられてしまいます。
今回「おすすめしない副業」は、マネしないようにしてください。
資金調達プロ
コメントを書く